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人生局面毎の課題とリスク

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学齢期
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どのような社会サービスがあるか

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いじめられた(EDU9)

いじめにあっていた

「いじめ」の問題は、いじめによる自殺があるたびに大きく報道されますが、実は、多くの都市で若者世代で「いじめられた」子の割合が増えており、10%を超える事態となって都市も多いことが分かりました。「創造人生」では、「いじめ」に遭った子が就労期や子育て期にまで及ぶ長期的な心の傷を負う実態を計量的に明らかにし、その原因をいじめた側、それを傍観している側の要因も含めて総合的に分析を行い、対策を提言しています。
A. CCS調査で分かったこと
いじめられた を経験した人の割合は世代別にみるとどのように変わってきたのでしょうか? Services (1_Graf_Prev2021), 要因保有比率(世代別)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 「いじめられた」子どもの比率は、若者世代での「貧困」比率の増加など生活上の問題が深刻化するのに伴い増加していますが、比較的産業が発達し、全世代の貧困率が低い都市では、若者世代で低下している都市もあります。しかし、年代毎に詳しく見ると、貧困の増加に関わらず2000年代に入り、「いじめられた」比率を低下させている都市もいくつかあることが分かります。
いじめられた を経験した人は、その波及効果として、その後どのようなリスクを拡大したり、強みを縮小したりしますか? Services (2_Consequences), 波及(全世代計)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: いじめの影響は、いじめられている期間だけの一過性と思われがちですが、「不安定・うつ」「不安・睡眠障がい」「引きこもりがち」などの心の健康に与えるリスクは、「不登校」による影響よりも大きく、いじめはその被害者に長期に亘る心の傷を与えることが明らかになりました。

「いじめられた」の影響は、「不登校」と同様、「高校中退」「若年無業者」になるリスクを大きく拡大し、それを通じて「貧困」も総合効果で3倍近く拡大していることが分かりました。また、将来の強み要因を対する効果を見ると、「大学卒」を減らす影響は「不登校」の場合より大きく0.94倍に減らしています。しかし、「いじめられた」リスクを抱える人は、「家族の支援」「自信・信念」「目標計画性」「友人ネット」を増やすことにより、「正規雇用」になる機会を1.61倍にも増やしていることが分かりました。

いじめられた を経験した人を増やす原因となるリスク要因は何ですか? Services (3_Causes), 原因(全世代計)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 「いじめられた」のきっかけとなった初めの原因を単独効果(その後に派生した要因による影響を統計的に取り除き算出)は「不登校」の要因と同様、幼児期の家族環境が強く影響していますが、「いじめられた」の場合には、その中でも社会性発達の遅れを示す「仲間遊び苦手」が最も高いリスク拡大率を示しています。「仲間遊び苦手」の子が発達障害になることを予防する上で「いじめ」の被害者になることを防ぐことが非常に重要であることが分かります。また、「しかるしつけ」も総合効果で見ると「いじめられた」の比率を最も大きく高めています。
いじめられた を経験した人を減らす効果を持つ強み要因にはどのようなものがありますか? Services (4_Resilience), 強み要因(全世代計)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 「いじめられた」を軽減する強み要因の効果を確かめ、それを利用して「いじめ」を効率的に予防する政策が望ましいと考えられます。

このため、先ず派生要因による影響を取り除いた単独効果で見ると、「いじめられた」切掛けを最も良く防いでいる強み要因は「自信・信念」で8.1%ポイントも「いじめられた」を削減しています。第2位、第3位は「友人ネット」と「親類・隣人の支援」という社会関係資本が入っており、「いじめられた」をそれぞれ7.7%ポイント、及び、5.9%ポイント減らしています。「いじめられた」を防ぐにはまず自分自身が強くならなければなりませんし、自分の見方になる友人。先輩を持つということも当然必要となります

次に、当初のリスクから派生した要因(共変量)による影響を含んだ総合効果で見ると「いじめられた」のリスクを大きく軽減しているのは、1位、2位は同じく「親類・隣人の支援」と「友人ネット」でした。第3位は「健康管理」となりました。やや、驚く結果は、「ほめるしつけ」が9.1%ポイントと最も大きく「いじめられた」のリスクを拡大していることでした。一般に「ほめるしつけ」は、全てのリスクを低減するものと思われていますが「いじめられた」のリスクははっきりと拡大しています。

いじめられた を経験した人の、将来のリスクへの波及の強さは,世代によりどのように変化しているでしょうか? Services (5_Conseq_Risks_Gen), 将来のリスクへの波及(若者世代での変化)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: それでは「いじめられた」の将来のリスクへの波及が若者世代で急激に高まっている理由を調べてみましょう。

「いじめられた」の将来への波及は、長期にわたるため、先ず「いじめられた」直後に受ける直接的な影響について、上図右側の単独効果の表(他のリスク要因への波及による間接効果を除いた効果)で見ると、「いじめられた」子は、先ず、「病気」や心の健康に関する「不安定・鬱」「居場所なし」などのリスクを高めることが中心で、「授業理解困難」「不登校」などの学齢期のリスクは意外にも単独効果では減少しています。この理由は、「いじめられる」対象は、比較的成績も良く目立つタイプの子が対象になりやすいためと推察されます。

しかし、当初のいじめから、さまざまな派生的なリスクが発生し、それらが引き超す副次的なリスクも含めた総合効果(左側の表)の若者世代で見ると、「いじめられた」の将来リスクへの波及は非常に広い範囲に亙り、長期に大きな影響をもたらすことが分かりました。学齢期には「授業理解困難」や「不登校」が、いじめにあわなかった子の1.5倍程度、寄与度では共に2.8%ポイントも拡大することが分かりました。「高校中退」は3.71倍、9%ポイントの上昇となっています更に「不安定・鬱」「不安・睡眠障害」「引きこもりがち」などの心の健康リスクが、いじめられなかった子の2倍から2.5倍に拡大し、一層の孤立・孤独を招きます。更に就労期になると、「若年無業者」が約5倍、11%ポイントも上昇し、それが「非正規雇用」「貧困を共に7%ポイント程度高め、「いじめられた」は、若者の貧困の主要な原因の一つにもなっていることが分かりました。

いじめは、当初は。ふざけ半分に始まることも多く、誰も、このような長期にわたる深刻な影響があるとは、夢にも思っていなかったことでしょう。しかし被害を受けた側では、このような深刻な影響が一生に亙って出るのです。「悪いことは悪い」というケジメをはっきりさせる教育が、ここでは必要だと強く感じます。

いじめられた を経験した人の将来のリスク・強みへの波及の強さは,世代によりどのように変化しているでしょうか? Services (6_Conseq_Res_Gen), 将来の強みへの波及、(若者世代での変化)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 「いじめられた」子は、「いじめられた」直後に、どのような強み要因を拡大するのかを調べるため、上図右側の表で、共変量(派生的に発生したリスク要因)の影響を統計的に取り除いた単独効果で見ると、「いじめられた」人が当初に最も多く拡大していた強み要因は「友人ネット」で、いじめられていなかった人の7.2倍、13.6%ポイントも多いことが判明しました。この大勢の友人関係のもつれが「いじめられた」の最大の引き金となっていることが分かりました。逆に減らしているのは「親類・隣人の支援」で、似た者同士の集団で拘束力が強い社会関係資本と言われてきたもので、「いじめられた」人はそのような人間関係を避けようとする傾向があることが分かりました。その他の強み要因については、単独効果では、「自信・信念」「信頼」は、大きく減少していますが、「専門資格」「大学卒」「正規雇用」などの強み要因は。僅かながら増やしていることが分かりました。つまり「いじめられた」人は、他の人と比べ、遜色のない良い経歴を持った人たちなのです。

しかし、(左側の表で)共変量の変化に伴う波及効果を含む総合効果で見ると、先ず、いじめのあった直後には最大の強み要因だった「友人ネット」の寄与度は大幅に縮小し僅か1.8%ポイントとなり、「友人ネット」のかなりの部分が離れていったことを示しています。自己の価値観に関する強みでは、「自信・信念」「信頼」は総合効果では拡大に転じ、「いじめられた」ことへの反発から、自分を少しでも強くしようとの反応が現れています。逆に、単独効果では、プラスだった「目標・計画性」は、僅かながら減少となりました。

一方、教育成果に関する強みでは、「いじめられた」人は、「専門資格」の取得を4.2%ポイントも増加し、それを軸に生活の安定を図っていることが分かります。「大学卒」は2.1%ポイントの減少となっていますが、「正規雇用」は0.6%ポイントの増加となりました。これらを見ると「いじめられた」人も「専門資格」の取得など、自分の得意とする分 野で頑張れば、良い結果も得られることが分かりました。

いじめられた を経験した人を増やすリスク要因は世代によりどのように変化しているでしょうか? Services (7_Causes_Gen), リスク要因(若者世代での変化)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: それではどのようなリスク要因を持っている人が「いじめられた」のリスクを増やしているのでしょうか?ここでも他の学齢期リスクと同様に、共変量による影響を取り除いた単独効果で見ると、「しかるしつけ」と「仲間遊び苦手」の二つのリスクが「いじめられた」のリスクを17.6%ポイント、12.2%ポイントと大きな寄与度で拡大していることが分かりました。この内、「しかるしつけ」の寄与度は団塊ジュニア世代に比べ若者世代で大きく拡大していることも分かりました。

一方、一般的にはリスク要因と考えられているものの中にも「いじめられた」のリスクを防いだり、軽減したりするものもあることが分かりました。その第1位は「父接触少」で、3.6%ポイントも「いじめられた」のリスクを若者世代では減らしています。父親と良く接触する子は、父親の行動から、仲間との付き合い方などの社会性についても学んでいることもあり、「父接触少」の子はその面で不利になることが、一つのと理由なのかもしれません。 また、「障がい」を持つ子や「居場所なし」「不登校」の子が「いじめられた」のリスクを減らしているのは、良いことだと思います。つまり、今のいじめは、いわゆる「弱いものいじめ」ではなく、少し「目立ったり」「生意気」な子がいじめられる傾向が強く、団塊ジュニア世代に比べ、若者世代でよりその傾向が強まっているとも考えられます。これは、逆に、何か才能を持った子が自由に活動すると「いじめ」に合うことが多く、自由な活動が妨げられているという面もあることを示しています。

いじめられた を経験した人を減らす強み要因は世代によりどのように変化しているでしょうか? Services (8_Resilience_Gen), 強み要因(若者世代での変化)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 前々問(問6)で「いじめられた」人がどのような強み要因を最も大きく拡大しているかということを調べましたが、「いじめられた」人が単独効果で最も大きく拡大しているのは「友人ネット」でした。今度は、逆にどのような強み要因を持っている人が「いじめられた」のリスクを最も良く低減しているかということを調べたいと思います。 その答えも同じ、「友人ネット」を持っている人なのです。「いじめられた」のリスクを単独効果では17.7%ポイント削減し、友人ネットを持っていない人に比べ0.66倍にリスクを縮小していることが分かりました。

次に、「いじめられた」のリスクを縮小している強み要因は「幼少時、祖父と同居」と「近隣助け合い」でした。いずれも、子育てに最も関わっている両親ではなく「第3の大人」という共通点があります。両親に関する強み要因は、第4位と5位の「親教育熱心」と「ほめるしつけ」で、それぞれ「いじめられた」を10.4%ポイント、5.0%ポイント減らしていることが分かりました。

一方、一般的には強み要因とされてきた要因にも「いじめられた」のリスクを拡大しているものがたくさんあることも分かりました。まず第1は「幼少時、兄弟姉妹と同居」がダントツの1位で「いじめられた」のリスクを57.4%ポイントも拡大していることです。団塊ジュニア世代にも兄妹間のライバル関係はありましたが、若者世代には大きく拡大しているのは残念なことです。

次に「良い教師」との出会いがあった子、「ボランティア」活動をやっている子、「親類・隣人の支援」がある子、「目標・計画性」がある子など、いずれも良い強みを持っている子が「いじめっ子」から見ると「鼻持ちならない良い子ぶった子」と見られ、いじめの対象となっていることです。この傾向は団塊ジュニア世代より若者世代で強まる傾向があり、憂慮すべきことです。こう考えると、今後、学校の中で「いじめ」を減らすために最も必要なことは、何が社会的に認められるべき行動なのかを、自由に議論できる「社会性教育」がもっと日本の教育の中に採り入れられていくことが重要なのではないかと考えられます。

B. は、次のような特色があります。以下のページをご参照ください
いじめの定義は何ですか?
日本でのいじめの定義は何ですか。
文科省ではいじめを「自分より弱い者に対して一方的に、身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じていること」としている。
Reference:森田洋司 2010『いじめとは何か』中公新書
世界のいじめ研究と日本での定義に共通する要素はありますか。
3つの要素が共通しています。それは「力関係のアンバランスとその乱用」「被害性の存在」「継続性ないしは反復性」の3つです。オルヴェウスは「いじめという言葉を使うためには、非対称的な力関係がなければならない」と位置付けています。
Reference:
いじめは昔はなぜ社会問題にならなかったのですか。
いじめは昔もありました。日本でいじめ問題が大きな関心を集め、新聞や雑誌で広く報道され、研究や調査が相次いで公表されたのは、1980年代前半のことです。当時、いじめに関連した自殺が相次いで報道され、いじめが子供を死に追い詰めるほど深刻な被害を与えていることに社会は大きな衝撃を受けました。欧米においても、いじめが深刻な社会問題として関心を集めるようになったのは、いじめにかかわる自殺が発生し、マスコミが大きく取り上げた時です。

80年代の日本の論評や文献が描き出したように、昔と比べて現代のいじめが陰湿になったと明らかにする比較可能な時系列データはありませんが、被害者を自殺に追い詰める可能性があると、私たちの社会が初めて気づいたことはたしかです。

いじめの問題に対する国内外の受け止め方はどうですか?
いじめが初めて社会問題になって4半世紀の今、日本の社会は個人の心に歯止めをきかせるだけでは解決しないことに気づき、人間関係の在り方や、社会や集団とのかかわり方へと目を向け始めています。しかし、被害経験者数が日本の2倍以上のオランダでは、いじめ問題そのものよりも、いじめが発展して非行や暴力とどうつながっていくのかに行政や社会の関心があるようです。飢えや貧困、戦禍の国では社会を上げて取り組むべき課題とは位置付けられていませんが、近年ではOECDの動きと相まっていじめへの関心が高まっています。

日本のいじめ問題の捉え方は被害にウェイトを置き、対応策も被害の早期発見と被害者の相談体制の充実に重心が置かれています。世界の中ではノルウェーと日本がいじめ問題の先進国と言われています。いじめが子供たちの世界に深刻な被害をもたらしていることにいち早く気づき、国を挙げて対応すべき社会問題として取り組んだからと森田洋司氏は書いています。ノルウェーや日本に比べては遅いですが、イギリスでは1989年から90年にかけて、いじめが社会問題化し、90年代半ばにはヨーロッパ全域へと広がって行きました。

イギリスでのいじめの社会問題化の展開はどうでしたか?
イギリスでは、1989年、3冊の書物が相次いで刊行されたことに始まりました。同年イギリス教育省は、学校における教師と生徒との関係や規律に関する調査報告書『エルトン・リポート」を出し、近年のイギリスでのいじめについて報告し、学校での取り組みの必要性について勧告しています:?深刻ないじめについては教職員に報告するように生徒を励ますこと、?いじめ行為に対しては断固として対処する事、?明確な規則に基づいた対応をする事、?適切な処罰規定や被害者を保護・支援する体制に裏付けられた対応をする事などが勧告されています。

スミスのシェフィールド・プロジェクトは、シェフィールド市の小・中学生6700人余りを対象としたいじめに関するイギリス初の大規模調査で、いじめの実態を明らかにした点、校庭管理へのこどもたちの参加の仕組みや保護者の協力体制の作り方などいじめ防止プログラムの具体化が評価されています。調査結果は、いじめの発生頻度はノルウェーよりも高いことがわかり、イギリスにとって衝撃的なものでした。(詳しくは森田洋司2010参照のこと)。

いじめの問題はどう対応されてきたのですか・
いじめが問題として取り上げられるようになったのはいつですか?
1980年代の半ばよりメディアで連日取り上げられるようになりましたが、研究においても、現場の対応においても海外とは独立し展開され、いじめは日本固有の問題で被害も頻度も小さいという認識が1990年代半ばまで続きましたが、著作や論文、行政に拠る報告書としては蓄積していました。
Reference:森田洋司 2010 『いじめとは何か』 中公新書
1990年代半ば以降は、どういじめ問題が対応されるようになったのですか。
1994年以降、いじめによる深刻な被害が再びクローズアップされるようになったのは、複数件の自殺事件が報道されてからです。文部省は急きょ、「いじめ緊急対策会議」を開き、直ちに学校を上げて総点検し、実情把握と適切な対応を図ることを掲げましたが、これにより、「いじめはどこでも起こり得る」という認識へと変わって行きました。この提言はいじめる側が悪いとの認識、毅然とした態度で臨む必要性、いじめは卑劣な行為で人間として絶対に許されないという自覚を促す指導と責任の所在の明確化し、社会で許されない行為は子供でも許されない、児童生徒に、何をしても責任を問われないという感覚を持たせることは教育上望ましくないと考えられる点が明記された点で重要なものでした。
Reference:
「第二の波」のこころの相談体制の確立とは、どんなことですか?
心の相談体制の充実は、1995年度のに不登校児童・生徒数が8万人に達し、97年には10万人を超え、1999年には13万人台となったことも大きく影響しました。これを受け、文部省は95年からスクール・カウンセラーの配置を開始し、今日では概ね全中学校に配置されています。同時に市町村に教育相談員の配置の税制措置、98年から「心の教室相談員」の配置も始まりました。不登校も社会問題化し、心理面での教育相談に比重を置いた指導体制が強化されました
「第三の波」の心の問題から社会の問題として対応されるようになったとは、どういうことですか。
その一つは、教育再生会議が着目したように、行為責任を加害者への懲戒に短絡させるのではなく、子供達が社会を構成する一因として期待される行為責任を果たし得るように教育することで、「社会的責任能力」の育成に向けた指導の開発が必要です。近年のヨーロッパでは、「シティズンシップの育成」に重点をおいて取り組んでいますが、日本でも、近年、内閣府、文部科学省、経済産業省などから、「社会性の育成」や「人間力の育成」が課題とされています(森田2010『いじめとは何か』)
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