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セクション:STAa2
人生局面毎の課題とリスク

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カテゴリー:STAa20
子供の頃
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どのような社会サービスがあるか

illustrated by Kilkenny
仲間遊び苦手(EDU6)

子どもの頃、他の子と遊ぶのが苦手だった

CCS調査では、様々な発達期リスクに大きな共通要因となり影響を与えている幼児期の二つのリスク要因:「発達障がい」と「愛着障害・愛着スタイル」について、最近までの理論的な発展動向について振り返るとともに、CCSからどのような知見が得られるかについて、より詳しい報告を行う。

この結果は、従来から定説となっている「発達障害は子どもの先天的な脳機能障がいによって生じるもので、親の養育態度とは関係がない」という見解をエビデンスに基づき検証を試みたものである。もし発達障がいが先天的なものであれば、それに対する対応は単にその進行を抑え、2次的な障がいを食い止めることが精いっぱいということになる。

もし親子の関係性が大きな要因ということになれば、幼児期からの適切な親子のプログラムによって、発達障がいの発生を予防したり改善をしたりすることも可能となる。発達障害がもたらす生活困窮の問題の解決にも大きな意味をもつ重要な課題である。本プロジェクトでは、出来る限り、エビデンスに基づく分析を行うため、「発達障がい」に関してはその初期の共通の兆候である「仲間遊び苦手」を指標に採り、発達障がいの前兆である「仲間遊び苦手」が本人のリスク要因による影響は比較的少なく、親の精神的ストレスが非常に大きな貢献をしていることが明らかになった。

A. CCS調査で分かったこと
仲間遊び苦手 を経験した人の割合は世代と共にどのように変わってきたのでしょうか? Services (1_Graf_Prev2021), 要因保有比率(世代別)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 本調査で「発達障害」の指標として採った「仲間遊び苦手」の子の割合は、世代と共に増加傾向がみられますが、団塊ジュニア世代に急速な近郊都市化が進んだ高浜市、足立区、各務原市の3つの都市では、若者世代には、「仲間遊び苦手」の割合が低下しています。
仲間遊び苦手 を経験した人は、その後どのようなリスクを軽減し、強みを増やしているのでしょうか? Services (2_Consequences), 波及(全世代計)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary:
仲間遊び苦手 を経験した人を増やす原因となるリスク要因は何ですか? Services (3_Causes), 原因(全世代計)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 「仲間遊び苦手」となる原因をそれが始まった当初にあった根源的原因の効果のみを取り、それから派生した要因(共変量)による影響を統計的に取り除いた「単独効果」で見ると(上表左側)で見ると最も大きい原因は心の健康リスクである「不安定・うつ」と「居場所なし」が1位と3位を占めており、子供に対して遊びを通じて社会性を育てる役割を多くになっている「父、接触少」が第2位となっている。

一方、当初の原因から派生したリスク要因(共変量)による効果も含めた「総合効果」で見ると「父接触少」が「仲間遊び苦手」の第1位の原因となっています。幼児期の子供の社会性の発達に関する父親の役割の重要性がエビデンスによっても確認されました。。

仲間遊び苦手 を経験した人を減らす効果を持つ強み要因にはどのようなものがありますか? Services (4_Resilience), 強み要因(全世代計)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 「仲間遊び苦手」になる根源的な要因を探るため、単独効果で見ると、当然ながら「友人ネット」「親類・隣人の支援」を持った人が、このリスクを13%から15%ポイントも削減しています。続いて「自信・信念」を持った人が8.9%ポイントもこのリスクを削減させています。総合効果で見ると、1,2位は変わりませんが3位に「健康管理」が「仲間遊び苦手」を低減させています。
仲間遊び苦手 を経験した人の、将来のリスクへの波及の強さは,世代によりどのように変化しているでしょうか? Services (5_Conseq_Risks_Gen), 将来のリスクへの波及(若者世代での変化)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: 「仲間遊び苦手」のリスクを持った子がどのような経路で、将来のリスクを拡大していくのかを見てみ見ましょう。上図右側の単独効果の表は、「仲間遊び苦手」の子が、それに伴って生じる他のリスク要因(共変量という)による派生的な影響を取り除いて、仲間遊び苦手から生じる根源的な効果だけを取り出した単独効果を測ったものです。これによると「いじめられた」と「引きこもりがち」が共に12%ポイント台のリスク拡大率でトップとなっており、以下、「不登校」「若年無業者」「居場所なし」「人生無意味」などのリスクが続いています。つまり、学齢期・青年期・孤立・孤独関係の主要なリスクが、ほとんど「仲間遊び苦手」から引きこされていることが分かります。

次に、共変量による副次的な影響も入れた総合効果で見ると、前述の単独効果でのリスク要因に加え、「不安定鬱」「不安・睡眠障害」などの心の健康リスク、「授業理解困難」などの学齢期リスク、「非正規雇用」「貧困」などの雇用や暮らしのリスクも含め、ほとんどすべての将来のリスクが拡大しています。

この総合効果で団塊ジュニア世代と若者世代の波及効果の強さを比べるとほとんどの項目で若者世代のリスク拡大寄与度が大きくなっていることが分かります。特に「貧困」への影響は、若者世代では5.6%ポイントから9.8%ポイントと2倍近く大きくなっています。発達障害の初期の兆候として採った「仲間遊び苦手」への早期対応が若者の学齢期から心の健康、貧困問題の全ての予防に対して大きな影響を持っていることが分かりました。

仲間遊び苦手 を経験した人の将来の強みへの波及の強さは,世代によりどのように変化しているでしょうか? Services (6_Conseq_Res_Gen), 将来の強みへの波及、(若者世代での変化)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: それでは、「仲間遊び苦手」の子は、将来の「強み」も減らしているのでしょうか?単独効果で見ると、「自信・信念」や「目標・計画性」などの自己の価値観による強みを減らしていますが、意外なことに「専門資格」「大学卒」などの学究的な能力は、「仲間遊び苦手」の子の方が単独効果ではむしろ上がっていることが分かりました。つまり、「仲間遊び苦手」の子は、決して頭が悪いわけではなく、むしろ、自分が好きなことに熱中するタイプの子が多いことを意味しています

しかし、総合効果(左側の表)で見ると、「専門資格」への波及寄与度は、むしろ上がっていますが、平均的に高い学力を要求される「大学卒」はマイナスの波及効果となっています。しかし「仲間遊び苦手」の子は、「専門資格」取得を通じて雇用や「第1子出生」等の家族関係に関する指標も大きな落ち込みは防いでいることも分かりました。「仲間遊び苦手」の子が安定した生活を築く上で重要なことは、前項で述べた幼児期からの社会性を伸ばす仕組みつくりと共に、自分が得意とする分野で才能を伸ばすことが重要であることが分かりました。  

仲間遊び苦手 を経験した人を増やすリスク要因は世代によりどのように変化しているでしょうか? Services (7_Causes_Gen), リスク要因(若者世代での変化)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: それでは「仲間遊び苦手」のリスクが生じる原因は何でしょうか?この表で興味深いのは、若者世代では、「父接触少」が最大の「仲間遊び苦手」のリスク要因(原因)であり、「母接触少」は第2番目の「仲間遊び苦手」の減少要因だということです。つまり、父との接触は発達心理学でも言われているように、子供の「遊び」の発達に大きな影響を与えており、「父接触少」な子は、遊びの発達が遅れてしまうのです。一方母親は子供の生活全般を教えますが、あまり仲間遊びのやり方までは教えることは少ないと思われます。しかし、この関係は団塊ジュニア世代と若者世代では逆転しており、父親と母親の役割が大きく変わった可能性を示唆しています。

もう1点不思議な結果は、「授業理解困難」な子は「仲間遊び苦手」を減らしているという点です。言い換えれば、授業理解が困難でない子は、むしろ仲間遊び苦手を増やしているということで、「仲間遊び苦手」は頭が悪いから起こるのではなく、頭は良いが「社会性」の発達が遅れている子が、却って仲間から疎外され孤立してなる傾向があることを示しています。そのような子には、無理に社会性が必要な職を見つけるのではなく、自分が得意な分野をコツコツ学ぶタイプの職業に就くことも重要な選択肢であるという点も忘れてはならないと思います。

仲間遊び苦手 を経験した人を減らす強み要因は世代によりどのように変化しているでしょうか? Services (8_Resilience_Gen), 強み要因(若者世代での変化)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary: それでは、「仲間遊び苦手」になるリスクを予防し、改善する強み要因の効果は、若者世代で減っているのでしょうか?まず、全世代で見た際にリスクを最も減らしていた、いわゆる「第3の大人」の役割を果たす「親類・隣人の支援」や「近隣助け合い」については、若者世代には1位と3位なっており、団塊ジュニア世代に比べ若者世代にはリスク低減効果が一段と大きくなっています。停滞の30年と言われた時代に子供時代を過ごした若者世代の子が、近隣の助け合いが活発になるほど、子供の社会性の発達にも良い効果が出てきたことは意外な事実だと思います。そのほかの強み要因としては「親教育熱心」「ほめるしつけ」も2位と4位に入っており、いずれも団塊ジュニア世代よりも若者世代の方が効果が大きくなっています。

反対に、これまで「仲間遊び苦手」のリスク低減に効果があると思われてきた強みが若者世代に逆に大きなリスク要因になったものが3つもあります。第1は、「幼少時兄弟姉妹と同居」です。団塊ジュニア世代には僅か4.8%ポイントの寄与度だったものが若者世代には実に41.3%ポイントに上昇し第1位となっています。「友人ネット」は団塊ジュニア世代には、仲間遊び苦手を大きく下げていたのが若者世代には14.3%ポイントの上昇要因となっています。友人間での同調圧力の増加や、「仲間外し」の横行がこの結果を招いたものと思われます。第3は自尊心の基礎ともいえる「自信・信念」も団塊ジュニア世代のリスク低減要因から若者世代には、実に3位のリスク増加要因に転じたことです。日本人は自己肯定感が低いと言われていますが、「自信・信念」がある子が却って「仲間遊び苦手」になる社会というのは異常だと感じざるを得ません。

若者世代の過度な受験競争、それを支える学校・家族・社会の対応が、「仲間遊び苦手」の子を多く生み、それが社会の分断を生み出しつつあることが伺えると思います。

仲間遊び苦手 を経験した人を減らす公共サービスの効果はどの程度でしょうか? Services (11_Service_Impact), サービス効果(全世代計)

M.Kusakabe, Community Carte Survey of 9cities 2010-2016
Summary:

B. は、次のような特色があります。以下のページをご参照ください
C. Services