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因島医師会病院で始まった医療と介護の地域連携 |
E-mail: 因島医師会 | : 因島医師会 | |
Respuesta: 因島の最大の特徴は医師会が中心となり、医療と介護を一体化した地域連携を構築したことにある。今構築と言う言葉を使ったが、ここにいたるプロセスが大変ユニークであり、このときのリーダーが、因島で開業医を営む岡崎純二医師であった。因島の開業医たちは、1982年5月、僅か20名のA会員よりなる因島医師会によって、地域医療の充実を最大の目標にした因島医師会病院を設立した。同病院は病院内の施設・設備を全ての医師に開放し、地元の開業医たちは診察や検査のために病院を利用することができるというオープンシステムの病院である。この病院を中心として介護との連携が作られていった。: | Hampstead Heath, London, in March | |
Secuencia: asigne un n?mero (con decimales) que determine la secuencia de su pregunta.: 佐藤幹夫、2011.『ルポ認知症ケア最前線』岩波新書1308、p108.岩波書店 | : 2012-06-01 00:00:00 |
取り組むべき問題:高齢化の中で介護資源が足りない | ||||||
病院設立から程なくゴールドプランの策定など、高齢社会に向けた国の介護政策が動き出していた。こうした流れの中、介護資源の不足が最初にぶつかった課題だった。また因島ではかねてより往診は当たり前で、医師たちの多くが高齢者の生活を細かく見ていた。 | 今後、いわゆる老老介護家族や一人暮らしの孤立家庭が増えることが予想され、こうした現状に対応するために、95年、医師会病院でも訪問看護ステーションを併設させた。 | |||||
解決のためのユニークな方法:医師・看護師がケアマネジャーになる | ||||||
岡崎医師は、まもなく介護保険制度が始まるが、介護保険はだれがコーディネートするかといえばケアマネジャーという職種の人らしいと考えた。厚生労働省の担当者も、介護保険は地域で、それぞれの特性に応じてフレクシブルに考えても良いという。 では、ケアマネジャーに有効的でかつ効率的に働いてもらうにはどうすればよいか。因島の各開業医に一人づつケアマネジャーがいればよい。制度的にも、他の専門職にある人がケアマネジャーをかねることは禁じていない。岡崎医師はそう考え、医師たちにケアマネの資格を取りましょうと声をかけたところ、3分の2の診療所で、看護師を中心として、職員、医師などがケアマネの資格を持つようになった。 |
次に岡崎医師は、介護保険をフルに活用しながら居宅介護支援を行うためには、居宅介護の事業所が必要になると考えた。利用者にとっては選択肢が増え、介護する家族もリフレッシュできる。しかし開業医が独自に法人格を取得し、居宅介護事業所を持つのは難しいし、現実的ではない。岡崎医師は、「医師会で一つ、小規模多機能型の居宅介護支援事業所を持つことにし、そこに各開業医のケアマネジャーを非常勤の職員として登録していただけないか、法人会員として登録していただけないか」と医師たちに提案した。 | |||||
効果:病院の廊下を歩けばケアプランができる | ||||||
因島医師会病院の中には「在宅ケアセンター」があり、訪問看護ステーション、ヘルパーステーション、ケアマネステーション、地域包括支援センターが集中している。 病院はオープンシステムだから、開業医たちも頻繁にやってくる。患者にとっての入院前からのかかりつけ医が、入院中も共同診療に当たることができるし、退院後も継続した医療と介護が行なわれることになる(ケアマネジャーも同様に継続される)。よく知っているスタッフによるケアが引き続き行なわれるのは、利用者にとっても心強いことである。 そしてスタッフにとっても、利用者や患者についての必要な情報は、在宅ケアセンターに足を運べば、特に連絡などの機会を設けなくても入手できる仕組みになっている。 |
「開業医の先生たちは医師会病院に来ると、在宅ケアセンターに顔を出します。そして廊下を歩いたり立ち話をしたりしているうちに、カンファレンスになる。もうそこで、ケアプランが決まってしまうのです」 「他では病院に入れると、医療も介護もそこで手が離れてしまう。ここでは医師も介護スタッフも、引き継いでいくことができる。」 「担当する医師もケアマネジャーも介護スタッフも、患者が入退院をするようになっても変わらないということは、特に認知症高齢者は大きな安心となるのではないだろうか。」 | |||||
小規模多機能型を創ったメリット | ||||||
「あるとき小規模多機能型は地域に根付いたサービスができると聞き、それが私の理想に一番近いと感じました。利用人数が15人と少ないですが、地域の中で自由に動けます。サービスも画一的なものではなくなります。これからは認知症の人が増える。それに対応するには、やはり個別のプランが立て易いほうが良い。そこで作ってみましょうということになったのです。」 | 「グループホームや老健施設だと、どうしても世間とのかかわりがなくなってしまうのでね。確かに24時間365日のサービスができるかも知れませんが、私は、その時々に応じた対応をしたいのです。認知症のかたは、非常に良い状態になることもある。そういう時は施設でお預かりする必要はない。ちょっと具合が悪くなって周辺症状が多様化してきたら、こちらでお預かりして様子を見ましょう。そして状態が落ち着いたらまた戻っていただくというような対応が可能です。」 | |||||
まとめ | ||||||
因島の地域連携は自然発生的ではあるが、岡崎医師の力によるところが大きく、やや特殊な例かも知れない。 | しかし地域に開業する医師が、介護資源をうまく巻き込みながら、あるいは必要なものを自分たちで作りながら、医療間におけるより良い協働を図っていけば、その地域ならではの連携システムができるということを教えている。 |
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